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専門・認定看護師

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手術看護

ご紹介

手術を受ける患者さんの抱える問題点を把握し、より安全で安楽な看護が提供できるよう手術看護のレベルアップは必要不可欠であると考えます。
そのため後進の指導にあたっては日々実践している看護について根拠を示しながらの指導、看護ケアの振り返りを行い、専門的な知識と技術をもって手術室看護師の役割を果たしていければと思います。
それによって手術中だけではなく術前・術中・術後という周術期看護全体の充実へつながるものと考えます。
 

手術看護認定看護師 小林 珠巳
 

活動報告

~釧路北陽高校でのフィールド授業~

 2022年に引き続き、2023年度も釧路北陽高校の3年生を対象に、看護・医療におけるフィールド授業の講師を行いました。個々の看護(医療)に対する考えを整理し、個々の目指す看護師像を確立することを目的としており、講義と意見交換会をとおして看護学校の授業内容や看護師の仕事の紹介、また認定看護師について紹介をさせていただく機会となっています。
 小集団に分かれて行う意見交換会では、これからの医療を担っていく学生の生の意見を傾聴しながら、看護師経験の中でも特に手術室勤務が長い自分の経験を踏まえ、周術期看護の実践内容及び手術看護認定看護師としての役割について語る貴重な時間となっています。

~麻酔科外来看護師としての試み~

 2023年度より配属先が麻酔科外来となりました。近年、手術医療の発展により、高齢患者やハイリスク患者の手術が増加しています。当院でも難易度の高い手術、他院では全身管理が困難と予測される重症合併症を有する患者の手術、また3次救急医療機関として24時間体制で緊急手術が行われています。
 麻酔科外来では、手術を受ける患者さんに対し麻酔科医による術前診察、術前々診察を行っております。日々の麻酔科医による診察の円滑化のための情報収集、周術期医療を支える手術看護認定看護師として術前面談の方法の検討、手術室―病棟―外来の連携を図るための橋渡しの役割ができるよう、その実践方法について今後も考えていきたいと思います。

褥瘡予防への取り組み

手術を受ける患者さんは、手術に必要な術野を確保するために手術台で同一の体位をとり、その体位を保たなければなりません。さらに、手術中は麻酔による鎮静・鎮痛の影響で患者さんからの訴えがないことや、観察や除圧ケアも大きく制限されるため、褥瘡、神経障害のリスクが高くなります。手術室看護師は、患者さんが手術体位による損傷を受けないよう、外科医・麻酔科医と連携しながら手術体位を固定しなければなりません。そのため、術前から患者さんの皮膚の状態、また関節可動域の制限などの観察のほか、情報を収集し、さらに術中の要因からアセスメントしています。
特に、腹臥位は仰臥位よりも骨突出部位が多く、褥瘡のリスクが高い体位です。整形外科の脊椎手術でとることが多いです。褥瘡のリスクを軽減させるために、皮膚排泄ケア認定看護師と連携をとり、皮膜剤や適切な体位固定具などの選択の相談、また手術前には立ち合いに入ってもらいアドバイスをもらうなど褥瘡を予防するために取り組んでいます。

日本手術看護学会北海道地区セミナーⅣ 講師

2019年9月には、日本手術看護学会北海道地区セミナーⅣ 「手術体位(特殊体位)」をテーマに、札幌市天使病院においてセミナーが開催され講師を行いました。手術体位については毎年開催されていますが、今年度は内容を特殊体位とし、実践指導に関わる看護師へ向けて実施しました。講義では手術体位の基本、手術体位の概論、手術体位のフィジカルアセスメントの実際、また演習ではロボット手術における頭低位(砕石位)・パークベンチ体位の体位保持とディスカッションとし、約20名の参加者に対し実践へ向けた指導を行うことができました。

第31回日本手術看護学会年次大会 認定看護師による相談ブース担当

2017年11月3日(金)、4日(土)に大阪で第31回日本手術看護学会が開催されました。テーマは「高めよう!手術看護の質-国際基準の安全推進と実践能力の向上-」でした。
昨年度より手術看護認定看護師による相談ブースが開かれ、今回相談窓口を担当させていただきました。手術室で勤務している看護師が日々困っていることや疑問に思っていることに対し、認定看護師が個別に相談にのるというものでした。
2時間のなかで4名の相談者から相談を受けましたが、自分自身が今後認定看護師として活動していくうえで、とても勉強になったとともに、相談者の疑問点の解決の一助となることで認定看護師としての役割の大きさを改めて実感することができました。

手術安全チェックリストと術前マーキング導入への取り組み

患者誤認・手術部位の間違いを決して起こさないために、正しい患者に正しい手術をするための取り組みは必要不可欠であることから、WHOの手術安全チェックリストの使用が推奨されています。
手術安全チェックリストはチームメンバーである外科医、麻酔科医、看護師のコミュニケーションツールであり、チーム全体で情報交換をし、情報の共有を図ることが目的です。当院の手術件数は4,000件を突破し、今年度においても増加傾向が続いています。
一つ一つの手術に対し、限られた時間の中で医師及び手術に関わる多職種とより一層の情報交換・コミュニケーションが必要であると考え、当院でも2018年1月より、一部の科で手術安全チェックリストと術前マーキングの試行を開始しました。今後は、すべての診療科において拡大させていく予定です。

日本手術医学会総会参加

2016年11月、第38回日本手術医学会総会に参加させていただきました。
チーム医療を推進するためには、手術に携わるスタッフ(看護師だけではなく手術に関連する各科医師、臨床工学技士等のコメディカル)がチームとして一つになり密接に連携しながら手術を遂行する必要があります。
その大切さを改めて考える機会となりました。

日本手術看護学会北海道地区 第2回セミナー講師

2016年7月、日本手術看護学会北海道地区第2回セミナーが釧路孝仁会記念病院にて開催されました。
セミナーのテーマは『手術室における麻酔と看護、ME機器の基本』でした。
麻酔科医、手術看護認定看護師、臨床工学技士それぞれから講義を行い、私は「手術看護の基礎知識~外回り看護~」について手術室勤務3年未満を対象として講師をさせていただきました。
今後も道東の手術看護活性化のために定期的に開催できることを望みます。

体温管理~術前からの加温

前年度に引き続き、体温管理について取り組んでいます。
手術中だけではなく、患者様の手術室入室前から加温装置を用いて手術台の加温を行っています。
この加温を積極的に手術前から行うことで、全身麻酔の影響による体温の下降が最小限に抑えられ、手術中・手術後の低体温によるさまざまな合併症を防ぐことができます。
今年度、加温装置の台数は増えましたが、限られている台数の中で術式や体温が下降しやすい事例を考慮して加温装置を使用しております。
今年度は、加温装置の台数及びブランケットの種類を増やしていく予定となっているため、これからも積極的に取り組んでいきたいと考えております。

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